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和尚さんのおはなし「第十話」 法話総目次

「円安が進むと怖い、無策の大蔵省と日銀」(97.2.8掲載)
                    観音院住職 高田寛恵

 低金利の上に円安が進んでいる。
3月末は益だしの株売却もあって株価もどうなることやら。
 経済的な異常気象は国民生活のあらゆる分野に影響を及ぼす。
  消費税の五%は観音院にとって年間壱千万円の負担である。
奨学金も現在の学生を維持するのが困難で、新規に募集すること
は不可能になった。
 安くなったのは電話代くらいで、ドル建てで輸入する物は全て
値上がりすることになる。発電用の燃料も高くなるから、このま
までは電気代も高くなるだろう。
 原材料を輸入している企業は悲鳴を上げるだろう。同時に円安
は輸出を促す、円が安いと競争力が出て来て吉凶交錯する。
 一国の通貨の為替レートは国力を反映する。日本の経済的諸条
件は、これほどの円安を招くほど悪いのだろうか疑問がある。
 わずかな年月の間に七十円台から百二十円台という為替の変動
は大変なことだと受け止めたい。
 日本に投資している外国資本は逃げだすのが当然で、反面ドル
建てで外国に預金すると有利である。
 お金が日本から逃げだしていることを大蔵省や日銀の偉い人た
ちはどのように考えているのか。
 円が安くなることは収入が減るのと同じことだ。その上金利が
低いと、あちこちに歪みが出てくるだろう。

 このような経済環境の変動は、皆が同じような環境だと実感が
乏しい。だが、一度外国へ旅行してみると、日本の力が弱くなっ
たいることを厭と言うほどしらされる。
 だからといって悲観することも無い。大蔵省も日銀も政府も馬
鹿が揃っているとは思えないから、適当なところで対策を建てて
きっと反撃に出るだろう。


 
"借金は慎重にする"

 現在は金利が史上最低であるが、このようなことは永くは続け
られない。長期のローンを組んでいると、返済途中で何時金利が
上がるか分からない。物価の先行きも読めないし、借金は吉凶交
錯するから、慎重にされることが肝心だ。


第一話〜第七話までのお話集の目次
 @「宗教法人は社会正義の実現に努力することが大切」
 A「会って、見て、交際して、自分で評価する。」(96.9/7)
 B「急がれる日本のモラルの復興に努力を注ぎたい」(9/22)
 C「当選者がどう合従連衡するのか見ておきましょう」(10/6)
 D「当選者がどう合従連衡するか公約はどうなるか」(10/17)
 E「行革や規制撤廃は公約通りに進められない!」(10/20)
 F「我が身に起きたこととして誠実に拝みます」(11/10)

 G「恥も失敗も迷惑も捨てて、生活に張りをもちたい」(96.12/9)
 H「人間関係を適切にすれば、運命は転換出来る」(97.1/18)
 11「一年が一日のように過ぎて行く毎日です」(97.3/9)

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