わたくしの日常,ご縁について,運営と経理の情報開示,寺院の規則,個人秘は厳守,
御仏様を大切にし、皆さんの幸せを祈り、毎日が過ぎて行きます。
鈴の 法話 (其の三)

良く眠り、過労を避け、朝は元気に
 その日に起きたことは寝るまでに済ます

        法主(ほっす) 鈴之僧正

 昔は昔、今は今です。朝早くから夜遅く
まで刻苦精励することは無理ですから、
規則的にしています。

 酒は百薬の長と言われますが、薬の程度で済まないので、禁酒し
ました。喫煙は諸病の原因のように言われますので禁煙しました。
禁煙のもう一つの理由は、国鉄の債務を返還するために一本につき
1円値上げする馬鹿げた課税の論理に納得出来ないからです。

 観音院は禁煙ですが、私の部屋だけは喫煙自由です。副流煙なん
か意に介しません、折角に大型の空気清浄機が付けてありますので
どうぞ応接にお越し下さい。
 飲酒とか喫煙は、善悪に関係は無いと思います。人柄にもあまり
関係は無いと思っています。

 睡眠は十分とるようにしています。夜は遅くとも11時には寝る
ように努力しています。なるべく10時には寝るようにしています。
 朝は七時ころに目が覚めます。毎日9時間くらいは寝ていること
になります。睡眠時間が足りないときは昼寝をします。
 風呂は胸より深く湯に浸かりません。温度は39度です。

 食事は簡素にしています。血液検査をして、医師の指示通りに食
事を作ってもらいます。
 頭痛、肩凝りなどは知りません、これと言って悪いところはあり
ません。新聞も眼鏡無しで読めます。軽い近眼です。幸いに耳も遠
くありません。

 ワープロやパソコンを連続して六時間くらいは平気です。ただし
誤変換を気にしたり、良い文章を書くことなどは考えていません。
 あまり根を詰めると長続きしないのです。テレホン法話も20年
以上になりますが、その時次第の気分で3分か、4分、内容は深く
吟味していません。
 月に2、3度、20分から30分程度のお話をしますが、事前に
今日は何を話そうかなどと考えてはいません。

 物事について計画をしっかり立てることは大切です。私はそれと
は少し異なります。倫理を考えながら、その範囲内で、ありのまま
自然に過ごすのが好きです。
 物事を計画するのは面倒です。寺を、これ以上に大きくしたいと
か、あれこれ考えません。私は隠居している立場をわきまえていた
いと願っています。

 総じて、御仏(みほとけ)様を大切にし、皆さんの幸せを祈り、私
自身の健康も大切にしたいと願って毎日が過ぎて行きます。
 時々思うことは、私が自分自身のことで深く考えないのは、皆さ
んのことばかり考えていて忙しい、お客さまも多い、手紙も沢山来
て返事を書くのが大変、ですから、あっと言う間に歳月が経ってし
まい、年老いたことに気付いていない。この2、30年は昨日のよ
うに思うことがありまのす。

 体力は確かに多少衰えていて、激しい運動は無理になりました。
 乗物を運転するのは躊躇(ちゅうちょ)することがあります。自分
では気が付かずに、どこかで注意力が散漫で機敏な反応が出来なく
なっているかもしれないからです。

 世間の事にもあまり興味が無くなりました。でも、30年昔より
は沢山の情報が入って来ます。テレビ局やチャンネルも知らぬ間に
増えて、しかも、似たようなことを放送していて、これが言論とか
出版の自由なんでしょうけど、こちらは一人ですから、ニュースや
情報の洪水に溺れることはできません。ニュースや情報、知識に限
らず、娯楽にしても消化しきれません。消化出来ないものは選別し
て量を制限しなくてはなりません。
 持ち込まれる新聞や雑誌も制限しなくてはならないと考えるよう
になりました。

 多くのマスコミは、一方的に情報を流す形式で、視聴者や読者が
参加出来るものは少ないようです。
 双方向性という意味では、インターネットを多用しています。
困り事とか悩み事の相談では的確に助言することが出来ます。これ
は電話代や郵送料に比較して格段に安い、物は運べませんが、言い
たいことや聞きたいことは、世界中が隣の部屋の感じ、になりまし
た。
 知り合いが沢山増えるのも、今までの人間関係の出来方とは全く
違うように思います。
 私は、四つのメーリングリストを主宰していて、さらに外国から
英語とフランス語のメーリングリストの提供を言って来ておられま
すがそこまでは使い切れません。
 メーリングリストは、一通の手紙を書けば、メンバー全員に配信
出来る仕掛けで、返事も意見もメンバー全員が即座に出せます。
 何百通ものお知らせが一発で可能です。近い将来は何千、何万と
言う単位になるかも知れませんが費用は十円くらいだろうと思いま
す。これは大変に便利なもので、寺の運営もメーリングリストでや
れば透明性が極めて高く、意思決定の手段が容易になると思います。

 私(鈴之僧正)は大体、午後7時に夕食。少し仕事をして、入浴
かシャワー、夜の10時には横になります。朝食は8時、昼食は
不定期。暇な時は寝ます。
 趣味と言えるようなものは無くなりました。
考えているのは皆さまと御佛様のことだけです。欲しい物やした
いことはありません。強いて言えば皆さんの笑顔は欲しいです。

 歳月が経つのは早いものです。十年が一日のようです。生涯を
十日で暮らすことになりかねません。まるでセミのような生涯だ
と思うことがあります。なすべき事が沢山あるのでしょうが、気
付かずに歳月を重ねています。


 ご縁がある人を大切に考える
      善悪を超えたところに基準を

 私は高い倫理観を大切にしていますが、それよりも、もっと大切
にしているものは「ご縁」です。
 ご縁は、簡単に言えば先着順で大切にすることです。分かり易く
説明すれば「女性」が相談に来られます、その方の紹介で「男性」
が来られたとします。男女の中に意見の相違やトラブルは有りがち
なものですが、私は善悪の判断はする立場にありません。先着順に
最初に来られた「女性」の立場で助言し相談に乗ります。

 下克上(げこくじょう)も好きではありません、これは「ご縁」と
は別の基準で助言します。秩序は極めて大切にする考え方をもって
います。
 裏切りとか、上司の批判、同僚を悪しざまに言われる方の相談に
は乗りたくありません。

 私が相談に乗ったり、助言したりして得られる結果は、「運」に
恵まれて強運になられることです。
 運の善し悪しは、これは「善悪」とは一見して関係がありません。
 ですが、「強運」は「いたわり、いつくしみ、思いやり、相手の
立場で考える」ことから始まり、加えて「自分が何を願っているか」
を明確にする必要があります。
 これは、実の如く自分の心を知る、ことで、なにをしたいか、さ
れたいか分析することです。この欲望が、十善戒に反している時は
ご協力出来ません。十善戒に照らして問題の起きない願望は「世の
ため人のため」になります。

 決して無条件で「強運」の人にして上げることは出来ません。そ
のようなことをすると世間の迷惑になるからです。


 ご縁を第一に考えます。仲裁とか善悪を判断する立場にありま
せん。出しゃ張りは厭(いや)です。争いからは逃げる傾向があり
ます。
 物事は筋道を立てて考え、法律を守ります。出来るだけ親切に
しますが出来ないこともあります。

 世間には幸運な流れと不幸の流れがあるようです。時には一本
になり、やがて又、二本に別れる。その際に潮の目のような波が
立ちます。
 潮の目は運不運であったり、公序良俗であったり、約束を守る
ことなど、ときには御佛(みほとけ)様に縋(すが)り、慈悲に守ら
れて良い流れの中にいることを実感することもあります。


		
		
   情報開示は誠実に徹底して行います        腐敗や堕落の温床は内緒事や秘密です  お寺の情報といえば「運営」と「経理」です。これは「役員」に よって操作されます。「情報開示」と言うには筋の良いものを表面 に出さなければなりません。  そのために大切なのが、役員の構成です。観音院は三親等以内の 親族から重複して選出しません。  それから常勤監事が代表役員である住職以上に大きな権限をもっ ていて、役職員の業務の適正や収支の適正な執行を監査していて、 不適正なことがあると、役員会を招集し、不正をこの「観自在」に 掲載する権限をもっています。  その上に職務執行公正供託金を会計に預けています。このお金は 役職員に不正がある時は、その金額の倍額が直ちに寺の会計に弁償 される内規になっています。  ですから、情報の質が極めて良く信頼してもらうことが出来ます。  経理は毎日、収支計算書が作成されて公開しています。経理にご 不審がある時には、税務署の査察並みの閲覧が何方でも出来ます。 経理の公開とはそのようなものです。  但し、簿記の講習は出来ませんので、税理士か公認会計士の同伴 が必要です。午後3時以降であれば日曜祝日を除いて、何時でも、 何方でも会計検査が保証されます。  金庫の番号は733で固定されて、防火以外の用途に使用してい ません。観音院には立入り禁止の場所はありません。  結論から言えば、不正がなされない構造が完成しています。唯一 管理して無い物は自転車です。バイク以上のものは使用者名、日時、 目的を記入した伝票が無いと利用することは不可能です。  私(鈴之僧正)も住職も、プライバシィは主張しません。寝室でも 風呂でもご自由にお入り下さい。用便を見たければ一向に構いませ ん、ご一緒に風呂に入られることを望まれるならそれも結構です。 これは倫理の問題です。ご自由にどうぞ。箪笥や机の引出しを点検 されても結構です。例え私物であっても、寺に置いている物は寺の 物と認定されても異議はありません。  寺の飲食物は、どなた様でもご自由にご一緒にどうぞ。参詣者に 限定することなどしません。ワープロもパソコンもリソグラフもご 自由に使って下さい。勿論無料です。  私は、腐敗や堕落は見えない所で秘めやかに行われると考えてい ます。内緒事はしない、透明性を確保することが大切です。  何時死んでも身辺から可笑しな物がないように綺麗にしています。  表面化して困る事は一切無いように心掛け、そのように指導し、 物事は全て堂々とやります。  「御仏様(みほとけさま)」という言葉を多用しましたが、 これは、大きく三つに分けられます。   一、太陽とか、自然の摂理とか、真理。   二、人々の悩みや困り事に救いの手を差し伸べて     下さる観音様などの仏様。   三、ご先祖様に相当します。  全てのものは、御佛様の心のままにあると、私は信じています。 佛像の誓願(せいがん)を意味することもあります。  アカウンタビリティーaccoutability「説明責任」とでも訳しま しょう。人は自分の能力などについて、組織はその構成や運営、 財務などについて、きちんと説明する責任があると言う考え方で す。方法次第によって存在の意義を示します。
   絶対に公開出来ない信仰歴         個人秘は厳守するのが常識  ところで勝手に使って貰っては困るものはカラーコピー、これは 有価証券が精巧にコピー出来ますので、職員の立会が無いと使用出 来ません。  台所は、衛生責任者がいない場合は調理出来ません。沢山の方に 食事を出しますので、最高の水準で衛生状態を維持しています。  これらは法律を守り、安全を維持するために、役員会で決定され たことで皆さんも協力して下さい。  どのようなことがあっても、公開しない事があります。祭祀(さい し)に関わる者が、職務上知りえた個人秘に関わることで、これは 情報を漏洩(ろうえい)することが法律で禁止されています。  裁判で証言を求められても拒否出来ます。国会から証言を求めら れても、当然に拒絶することが出来ます。そのような権限が法律で 保証され、同時に漏洩してはならないと定められているのです。  皆さんから相談を受けた悩み事や困り事、懺悔(さんげ)などは口 が裂けても漏らすようなことはありません。  駆け込み寺の機能として、一親等以内の親族の同意あった上で、 居住される地区と寺を管轄する警察の防犯課に連絡の上で一時保護 することはあります。これには直ちに顧問弁護士に依頼する手続き を取ります。但し未成年者については保護出来ません。健康で無い 方も保護出来ません。  懺悔(さんげ)について、犯罪となることについては自首を勧めま すが通報は致しません。  観音院に出入り禁止の場所は有りません。法主室も住職室も特別 にプライバシーはありません。箪笥や机の引出しを見られても構い ません。金庫は733で番号が固定されています。  「運営議事録」、「財務諸表」、伝票や領収書は完全公開の対象 です。但し税理士か公認会計士の同伴が必要です。日曜祝日を除く 午後三時以降です。  信徒の信仰歴など、悩み事や困り事相談、懺悔告白は祭祀を司る 者として守秘義務があり、裁判でも証言を拒絶することが保証され ていて、個人秘が漏洩される事は絶対にありません。  監事は、役職員の不正がある時は役員会を招集し、これを月刊誌 観自在に掲載する権限を有します。 監事の監査を妨げた者は免職 されます。万一不正の支出が有った場合は、その金額の二倍が自動 的に法人に弁償されます。  私の個人財産は全て寺にあります。死ねば足袋一足から衣服など に至るまで全て皆さんで適当に処分して下さい。現金は前述の職務 執行公正保証金として既に寺に預けてあります。皆さんで好きなよ うに決めて下さい。  私(鈴之僧正)は不義理はしておらず、借金もしていません。人間 関係には自分を適切に説明する義務があると考えています。そのよ うな意味で、観自在を発行して来ました。  宗教団体には奇怪なことも沢山あります。これは宗教に限らず、 多くの組織に言えることです。  私は、情報開示を適切にすれば、世の中はもっと良くなると固く 信じています。大蔵省の監督下にある金融保険などで不祥事が起き た。これは情報が適切に開示されていないことに原因があります。  説明書は沢山あった方が良いと思います。山にも川にも枯れ木が 何本、水質が・・・・と明示してあることが望ましいと思います。  新幹線の列車も、製造何年、廃棄予定何年と明記して欲しいし、 原子力発電所も築何年、廃棄何年、と入口に明示する方が望みます。  人はすべからく勤続何年、給与何円、お仕事くらい、は表記した 名札を付けてはと思います。  商売は原価幾ら、仕入れ幾ら、売価幾らと表示すると、どのよう なことが起きるでしょうか。  情報開示の難しい点は人権の侵害になる事項があることです。  何を何処まで開示するか、その組織や構成する人たちにとりまし ては深刻な問題です。   情報開示とか説明責任と言う概念は公共性の程度によって異なり ます。人のプライバシィも担当する仕事や地位によって範囲が 異なります。祭祀を司る者は、その業務に於いて知りえた個人の 秘密は漏洩してはなりません。   企業秘密と言うものは知的財産として保護されます。但し公序 良俗に反する企業秘密は保護されないと考えるのが相当です。 法律に触れる粉飾決算などは犯罪行為です。脱税も贈賄も総会屋 対策も犯罪です。情報開示や説明責任は法律に定められた所まで するか、それ以上にするかはモラルの問題です。                      −観自在98.02月号(3)

鈴の法話(2)にもどる次月の法話


ご感想やお便りはE-mailでどうぞ

(主題:subjectには[鈴の法話]とお書きください)


[バーチャル霊園][総合目次] [民の声] [門前町] [寺子屋] [観音院]

観音院ホームページ月刊「観自在」の目次