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元気を出して、溌剌と生きて行きたいものです----1999年3月  昭和初期の経済恐慌のように大学は出たけれど仕事はない、老舗 が次々と店を閉じる。街には失業者が溢れている、株も冴えないし 金利も低い、銀行も整理される。  以来六十年間、いろいろありました。第二次大戦で負ける、戦後 の物資の窮乏、焼けた家の立て替え、仕事のやり直し、新幹線がつ いて、大阪万博があって、不動産の値が上がって、給与の水準も世 界一になって、それからバブルが崩壊して、後は皆さんご承知の通 りの現在。  さりとは言え、日本は確たる債権国、国民の貯蓄残高も世界一、 家の中には物が溢れていて買うものが無い、これが不景気の第一の 原因、内需拡大とは言っても電球やら洗濯機の買換え需要的なもの しか期待できません。  失業者もどこかの国のように十八%にはなっていない、消費税も たかだか五%、まだまだ日本には底力が残されています。  東急日本橋店が閉店セールスをしたら二百数十万人が詰めかけて 呆れるほどの売上。消費税還元の五%割引と言っただけで客足が多 くなる不思議さ。  駄目だ駄目だと言って育てると駄目な子供が育つ、それと同じよ うに皆で駄目だと言ってると何もかも駄目になる。  元気を出すこと、きびきびと働くこと、勉強すること、知恵を出 すことが必要だ。  六十年前と現在を同一視することはできないグローバルな時代で あることは認めて、その上で「駄目だ駄目だ」と言わぬこと。  もう一つ大切なことは公序良俗とか倫理の問題、お互いに相手の 立場で考えて行動するような国民性を作らないと殺伐(さつばつ) としてけったいな国になるだろう。 元気の気を出す  病気も景気も「気」から来るものがある。気の実態は手に取る ことは出来ないが、万物を生成する根源のもののような力がある。  気が向かぬことがあっても、気に病むのは禁物。念ずれば花も 開くような気持ちで、御佛(みほとけ)様に守られて元気である よう願いたいものです。
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