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巻頭の言葉(今月の法話)  平成13年・2001年6月号   [5月号] [巻頭の言葉 7月号]
     −いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える



父母の追善供養のために僧侶にご供養   観音院住職 高田寛恵

 私にも亡き両親がいて五月は命日に相当します。両親の兄弟姉妹
に案内して佛事を営むことを考えていて、法主と相談したところ、
道元禅師は親のために読経をするより、座禅をしなさいと言われ、
親鸞聖人は我が身が死んだら加茂川に流して魚に与えよと言われたと。

 法主さんはご僧侶の方々に供養しては、と言われる。そこで五月
の大般若転読法要に出仕して下さる方に美味しいメロンでもと考え
た次第、本当は一流の料亭に招待して一席設えたいと願っていたの
ですが、急に思いついたのでメロンになったのです。
 法主さんは体調さえ良ければ、再三接待をしておられて、もちろ
ん下心など何も無くご僧侶や出仕して下さる方々やボランティアに
喜んでいただくことを「ご供養になる」と言われています。

 法主は食が細く、一日二食、朝はパン一切れと牛乳など、晩御飯
もご飯は軽く茶碗に一杯、漬物と何か一、二品くらい、一汁二菜で
酒はもう四十年近く断っておられる。計画的に接待されるのではな
く、体調の良い時に、たまたま居られた方に「ご縁」で、無理なく
お誘いしておられるようです。

 法主さんには遺言のような言い渡しをされていて、死んだ時には
誰にも通知することなく、日常の定例法要で居合わせた人だけで見
送り、かまえて葬儀などしてはならないと言われてます。
 死んだと思わず、霊魂がこの世に留まって見守っていると思いな
さいとのことです。
 どのようにして良いものやら結論はその時に考えれば良いとしか
考えようがありません。
 身近に暮らすと本当に信頼できる方で、法主さんとのご縁を大事
にしたいものです。


*ご先祖さまの供養をするために読経を依頼されるのは良いことで
 すが、自分でお経を習って未熟でも自分で読経される、さらには
 お経典について勉強してみようと考えられるなら本当の供養にな
 ります。自分について見詰めるなら大変に大きな供養になります。



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