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運勢と処世概観 1999年12月---- 鈴之僧正
「気の重いことや厭なことをしない」
■大規模なリストラや賃金体系の見直し、企業の合従連衡を聞くに
つけて、それに巻き込まれた関係者の心痛を思うと気の毒でたまら
ない。規制緩和も望ましいことだが競争は激化し、弱肉強食の時代
と錯覚を起こしかねない。
▼競争が地域や国内だけなら相手も見えるが、国際的な規模になる
と何が何だか分からない内に取り残されてしまいそうな不安。
■株式の取引き手数料が自由化されて、インターネットで毎日でも
個人で売買が可能になった。
▼デイトレーダと言って、それに嵌まって朝から晩までパチンコ屋
に入り浸るように売買を繰り返す人も出て来て、損する人も得する
人も悲喜こもごもだ。
▼電話からインターネット、無線から通信からラジオ・テレビに移
行し今度はデジタル化が課題に。
■天秤棒・大八車・自転車・三輪車・四輪自動車、そしてエコカー
と寺に出入りされる人たちの運搬手段や乗物も変わって来た。道路
は高速道路になり、機関車の代わりにディゼールになり電車が主流
になり広島東京間が四時間、広島から四方八方に飛行機が飛ぶ。
▼生涯にこれだけの大変化を体験出来たことは希有のことで何と言
えば良いのだろう。
■原爆の被災者になり、その原子力発電の電気を日常用い、今般は
核燃料臨界事故の話も聞いた。
■ほぼ世界中を旅行し、食習慣も変わった。日本人は何処の国でも
見られ、経済的にも総じて豊かになったようである。
▼過去六十五年間を回顧してみて言えることは、厭なことは無理を
してしないことだ。だが倫理道徳の頽廃が気になる。
※厭なことでも、自分がした約束は守らなければならない。
嘘は言わない方が良い。権利には義務が表裏一体の関係で存在する。
自分を窮地に置かぬこと、出来ないことを出来ると言うとドン詰ま
りになる。出来ることをコツコツと積み上げて行くと良い。
Kanjizai index|1999-11|
2000-01|
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