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運勢と処世概観　1999年８月----　　鈴之僧正

「規制撤廃も結構だけど、気掛かりな外資」

■ＮＴＴが分割された。日本コムが外国企業と提携した。英国
の大手通信会社が日本に進出するなど、大競争時代に突入です。
ＮＴＴさんはアジアのＮＴＴなんて思っていたら時代錯誤。
　それにしても高い日本の電話代。ＩＳＤＮが二十四時間接続
で月額一万円は国際相場の四倍、外資系通信会社が進出できる
環境が整っている。
▼金利史上最低で株に資金が流れるとか、二万三千円にはなる
との説もあって、当分は買いだとか。
■ユーロ安で風当たりが強い。加盟国の景気の減速、失業率の
高止まり、構造的な財政赤字。他人事とは思えぬ日本の構造。
タイの通貨がヘッジファンドに売りあびせられて一週間で外貨
を無くし、変動相場制に移行したのは記憶に新しい。
　英国の銀行も手痛い目に会い、日本の経済もお手玉に取られ
かねない妖怪が蔓延りそう。
■広島や呉市に豪雨被災者生活再建支援法が適用、犠牲者のご
冥福をお祈りしたい。災難は忘れた頃にやって来るでは済まな
い事態。

■この一年間に事業の不振、債鬼に追われた人、失業などで自殺
した人の初盆は約七千人、辛い思いの精霊（しょうりょう）の家
族に同情する。
　同時に年間三万人を上回る自殺者が出る日本の社会は正常とは
言えない。
▼苦痛に耐えて生きることが、何時かは良い時に巡り会えること
を信じて欲しい。自殺者の供養はとても難しく家族を不幸にする。
■お盆の先祖供養で一番肝要なことは、お坊さんを大切にもてな
して、佛法（ぶっぽう）の広まる布教活動を支援し、み佛さまを
大切にすること。

▼三宝（佛法僧）に帰依（きえ）することが、精霊を救う最高の
方法だとお釈迦さんは説かれた。

※お盆に佛壇の前に沢山のお供え物をして、僧侶を招いて読経
してもらうことがご先祖さまの供養になるという風俗習慣は、
大切な夏の民族行事だが、本来は、佛法僧の中心にある僧侶を
大切にし、供物を捧げ、佛法の興隆をお願いすることが信徒の
大切な心掛け。