観音院では実際に毎日3回、ご法要,法話が年中無休で行われています。
日常語でとても分かり易いお話、人間関係をはぐくみ生きる指針となるご法話です。


和尚(おしょう)さんのお話「98年5月」 法話総目次

元気を出そう、世の中は必ず変化するものだから(4/20)

                観音院住職 院主(いんじゅ)

 失業者が増えたとか、会社が倒産したとか、良い就職口が無いと
か、売上が減少したとか、憂鬱(ゆううつ)な話題に満ちている今日
このごろ。
 この世は変化して止まることは有りえない、良ければ悪くなり、
悪ければ良くなる。これが真実。
 世間の変化に連れて、自分も会社も変化しないと、軋轢(あつれ
き)が起きる。

 水に流されている時に、どうすれば良いか考えてみよう。堰(せ
き)を作れば水が溢(あふ)れる。もう一本、川を作れば水はバイパ
スにスムースに流れる。

 溺れそうになったら、身近な流木にしがみつく。
 このような時に、あの木は嫌いだ、この木は好きだ、と選んでは
おれない、とにかく何かに掴(つか)まることが、生き延びる算段。
妥協も必要。
 その内に何処(どこ)かの岸にたどり着く、そこで這(は)い上がっ
て考えても間に合うことが多い。

 景気が停滞と聞いたら、やがて良くなる、景気が良いと聞いたら
悪くなる前兆(ぜんちょう)と考えたら良い。

 地球の温暖化は心配だか、私や皆さんが悩んだところでどうにも
ならない。出来ることは協力すること。その内にまた変化する。
 人生は転がる輪のようなもので途中に山坂はある、止まるまでは
転がって行けば良い。
 あくせくと「苦」にしないこと、自分から「苦」を作らぬこと、
なるようになり、納まるところに納まる。あまりくよくよしない。
 その場その場を凌(しの)いで行けば、やがて良くなるのが浮世の
常。
 人間は記憶する動物だから、恨みをかわぬよう、いたわり、慈し
み、思いやり、相手の立場で考えて、あたたかい心で生きて行けば
何とかなるもの。
 どうにもならないと思ったら、ご一緒に御佛様に助けて下さいと
お願いしましょう。


取り越し苦労をしない

 今、日本の経済は停滞している。嫌でも、良くなる時が来る。
心配しても無駄なことだ。気を楽にして、上手く行かない時は
深呼吸、適当にお茶を濁していれば、必ず何とかなるものだ。
悲観的になるのは愚の骨頂。少し気を抜いて楽観的になりたい。


法話総目次


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