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 「謙虚にして爽やかな平成十年にしたい  (97.12/19掲載)

                観音院住職 院主(いんじゅ) 高田寛恵

 海辺に立つと潮風の匂いがする、森に入ると緑の匂いに包まれる
ことがある。今年、私どもは寺から爽やかな風をおくり出したい。
 爽(さわ)やかとは、すがすがしく快い様子。気分のはればれと
するようなこと。爽快(そうかい)という言葉を思い出しましょう。
 爽やかに生きるということの大切さ、そのような気持ちを世間に
もたらしたいと願います。

 天・地・人の調和が取れないと爽やかとは言えない。今年はとり
わけて自然環境を守ることをみ佛さまに強く祈りたい。
 海が豊饒(ほうじょう)であるよう、森が豊かであるためには、私
どもは何をすれば良いのであろうか。
 はっきりと理解していることは自然に対して人間が謙虚であり、
分を超えて望まぬことである。

 炭酸ガスの増加によって地球の温暖化が進んでいる。これは人が
与えられたエネルギーの分を超えた浪費が原因と考えられる。
 世の中がどのように変化して行くか、どのような災害が起きるか、
何処まで行政改革がやれるのか、時の政府がどうなるのか、よく分
からないことが多い。
 国民負担率が次第に高くなる中で、地球の自然を守ることと、そ
れを守る人間の期待される理想像を明確にして、私たちの言動をそ
の理想像に近づけることが、爽やかな風を巻き起こすことになる。

 だから、大それた目標の立て方かもしれませんが、人間の欲望の
コントロールや倫理道徳の復興、教育や社会の仕組みについて宗教
者としての最大の努力をしたい。
 ごく普通のことで、常識的で、無理の起きない社会を願いたい。
 僧侶が年頭に爽さかさを求める時代になって来た。だから勇気を
もって取り組みたい。


  爽やかにありたい

 清々しいとか、爽やかとか、気持ちの良い環境をつくりたい。
そのためには、自然はもちろんのこと、他人の心や、動植物に
至るまで深い思いやりの心を持ちたい。倫理の高揚を願いたい、
礼儀とか秩序を大切にしたい。教育や躾けについても考えたい。


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