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観音院は通常の寺院の百倍の規模である、ここから予想されない問題や 困難、あるいは展望が開けてくる。苦労も多く希望も大きい。 一番の苦労は、世間の人が思う一般寺院のイメージの期待に合わせるこ との出来ない苦痛である。 毎日のように「住職さん」と名指しの電話が掛かる。多くはセールスの 電話であり、これに応対することは不可能である。 次に多いのがマスコミの誤解である。親切に応対しなければならないが、 これは全部、前住職の通称「法主(ほっす)さん」にお願いしている。 次に困るのが縁故者や友人との対応である。昔に親しかった人たちとも 友人付き合いは不可能で、寺の儀式行事が優先する。 僧侶の本分は御佛(みほとけ)様に仕え、信徒さまの相談に乗り、職員 の指導をなし、寺を維持運営することである。 ところで、普通の寺は職員の指導は多分無いだろう。寺報(月刊観自在) も32頁を、毎月発行しているところは、本山でも少ない。1年に千座を 越える法要を執行しているが、これも聞いたことがない。1日1万通を越 える郵便物を発送することも珍しくない。 当然にいろいろなコンピュータ機器なども使用する。これも相当高度な 知識が必要である。 さりとて、百倍動ける訳でもない。普通の僧侶の三倍、職員たちの協力 もあって、三十倍は動ける。 しかしながら、どのようにすれば、大多数の方々のご満足いただけるか 常に考えて、細心の注意をしているが、ご要望に沿うのは極めて困難である。 職員も多忙で、それなりに良く努力している。多くの善意を寄せてくだ さる人たちの尊いご奉仕もあって、毎日が過ぎて行く。 これはもう御佛様のお働きに縋(すが)るしかない。 助けて下さい 寺が寺であるためには、寺らしくしたいと思います。しかし大変に困難 です。ですから最善の努力は致します。それでも理想に程遠くご迷惑を 掛けています。これで良いとは思っていません。より良いお寺にするた めに、皆さんの運営参加と御協力を切にお願いします。