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和尚(おしょう)さんのお話「第十七話」**法話総目次

   「百倍の大きさという寺の規模と諸問題」 (97.9/6掲載)

                        観音院住職 院主 高田寛恵

 観音院は通常の寺院の百倍の規模である、ここから予想されない問題や
困難、あるいは展望が開けてくる。苦労も多く希望も大きい。
 一番の苦労は、世間の人が思う一般寺院のイメージの期待に合わせるこ
との出来ない苦痛である。
 毎日のように「住職さん」と名指しの電話が掛かる。多くはセールスの
電話であり、これに応対することは不可能である。
 次に多いのがマスコミの誤解である。親切に応対しなければならないが、
これは全部、前住職の通称「法主(ほっす)さん」にお願いしている。
 次に困るのが縁故者や友人との対応である。昔に親しかった人たちとも
友人付き合いは不可能で、寺の儀式行事が優先する。

 僧侶の本分は御佛(みほとけ)様に仕え、信徒さまの相談に乗り、職員
の指導をなし、寺を維持運営することである。
 ところで、普通の寺は職員の指導は多分無いだろう。寺報(月刊観自在)
も32頁を、毎月発行しているところは、本山でも少ない。1年に千座を
越える法要を執行しているが、これも聞いたことがない。1日1万通を越
える郵便物を発送することも珍しくない。
 当然にいろいろなコンピュータ機器なども使用する。これも相当高度な
知識が必要である。
 さりとて、百倍動ける訳でもない。普通の僧侶の三倍、職員たちの協力
もあって、三十倍は動ける。
 しかしながら、どのようにすれば、大多数の方々のご満足いただけるか
常に考えて、細心の注意をしているが、ご要望に沿うのは極めて困難である。
 職員も多忙で、それなりに良く努力している。多くの善意を寄せてくだ
さる人たちの尊いご奉仕もあって、毎日が過ぎて行く。
 これはもう御佛様のお働きに縋(すが)るしかない。


  助けて下さい

 寺が寺であるためには、寺らしくしたいと思います。しかし大変に困難
 です。ですから最善の努力は致します。それでも理想に程遠くご迷惑を
 掛けています。これで良いとは思っていません。より良いお寺にするた
 めに、皆さんの運営参加と御協力を切にお願いします。

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