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虹のポスト(ミニミニ観自在)  2002年9月号   [8月号][10月]
   −いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える

 ミニミニ観自在 月刊 観自在 編集部

彼岸法会は日本だけに伝わる古い行事です
  慈しみの心をもって、心の修養を積みましょう

今年は九月二十一日は十五夜、二十三日が秋分の日です。
 お彼岸は年二回、春分の日と秋分の日を中日とする前後三日間の
七日間ずつをいいます。
 国民の祝日に関する法律によれば、春彼岸の「春分の日」は自然
をたたえ、生命を慈しむ日、秋のお彼岸の「秋分の日」はご先祖さ
まを敬い、亡くなられた人を偲び、ご恩に感謝する日でもあります。

「彼岸」は、梵語のパーラミター(波羅密多)の漢訳「到彼岸」
からきた言葉で「迷いの世界から、悟りの世界に到る」という意味
です。幸せになるため----彼岸に渡るために実践する六つのこと。
施すこと、戒を守ること、耐えること、精進すること、心を安定さ
せること、仏法に基づく考え方をすること、です。

 お彼岸は、こうした仏教の教えを実践する「心の安全運転週間」
ともいえるでしょう。
 ご先祖を偲び、自分が今あることを感謝して、命の尊さを親族で
思い合い、この世をより善き社会にするよう精進したいものです。
お彼岸参りの際に、ご先祖さまに対し「私はどのように生きるか、
何を目標としているか、そして、人生を充実させてどのように死ん
で行くか」考えてみてください。
 もし分からなかったら、お寺の住職さんに「どう考えるべきか」
相談に乗ってもらいましょう。
 法要に会って経典の意味も教えてもらいましょう。僧侶は人生と
生死については専門家ですから、法話の中に、自分の人生にとって
の指針をみつけてください。

「彼岸」の仏事は現世で生きている人々の考え方が最大のテーマ
になっています。死後は「お浄土に往生したい」、そのために何を
すべきか、実践が大切になります。
仏教の教義はとても自然で平和的なものです。意識しないまでも
日本人の大半は仏教徒といっても過言では無く、過去千数百年に
わたり仏教文化が根付いています。
仏教徒に限らず、全ての宗教は平和を願い、争いを避けているは
ずなのですが、難しいですね。

この世は苦厄が多く、大半のことが思うようになりません。特に、
親兄弟や子供を思うようにしたいと思うとたいへんです。家族各々、
別の人格があり、価値観も能力も体力も知恵の程度も異なります。
言い争って破綻させてはこの世の地獄。忍耐に辛抱、諦めが肝心。

老後は子供に依存しないように心積もりして、多くを期待しない
で子供を大切に育てることです。
皆さんからの多く相談の中には、裏切られたとか、騙されたとい
う恨み事が多々ありますが、人生、何ごとも思い通りにいきません。

友人関係も雇用関係も、全ての人間関係は、なすべきことをして
大きく期待しないことです。
 親切は自分のためにするものです。


お彼岸にあたって
彼岸は、自分の目標を確立し、より善き生き方を求めること、そ
のものです。法律に触れることをしない、できるだけ優しい人にな
る。自立して、世のため人のために尽くしたいですね。
全てのものは、自分の期待通りにはならないと思い、正しく考え、
諦めるなら裏切られることも無く、怒り憎しまずに済みます。
 この世に確実なものは何一つありません。謙虚に、自分でひとつ
ひとつの幸せを築くことです。

昨年の九月にはアメリカ貿易センタービルへの旅客機激突という
テロの大惨事が起きました。最もしてはならないことは戦争です。
大変な破壊と多くの殺生を伴います。人間は生きて行くことに価値
があります。日本を、世界の国々を戦争させることだけは絶対に防
ぎたいものだと思います。
次に大切なことは、自殺しないで、耐えて頑張ること。どなたの
命も尊く、ただひとつのものです。
 物は失っても再度入手することができますが、生命は享(う)け
難く、何ものにも変えられません。
死ぬほどの思いなら何でもできることを確認しましょう。生き抜く
ことを優先して考えてください。

九月は季節も過ごしやすくなり、養生の秋、勉学と読書の秋です。

何でも良いですから良く考え、良く知識を集め、良く本を読み、
他人の意見も聞き、勤勉に勉学し努力してみましょう。

勤勉と誠実と学習を繰り返して行けば、いくつになっても怖いも
のはありません。勇気をもって生き抜いて参りましょう。
 彼の岸に皆さんそろって渡り切れるように、み仏さまに熱い祈り
を捧げます。皆さん元気になってください。

仏教の十善戒の「不殺生」を生きとしいけるものを大切にする、
相手の立場で考える、いたわり、慈しみ、思いやりをもつこと、と
解釈すれば、人生において極めて高い倫理となります。
殺生な行為、ものを粗末に扱うことも、浪費することも、他人を
苛めることも、安心して働く場所を与えないことも、安心して住め
る場所を与えないことも、老後を安心して過ごせないことも、全て
不殺生に反することになります。

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お彼岸を考える

秋彼岸は太陽が真東から上がり真西に沈みます。昔は太陽に沈む
真西に阿弥陀如来のおられる浄土を念じて極楽往生を願いました。

「彼岸」とは文字通り、「彼(か)の岸」で「迷いに満ちたこの
岸から悟りの彼の岸」を願う日でもあります。
 彼岸に渡る方策、修養の方法として「お念仏」を唱えることや
「十善戒」を護持するなど、いろいろあります。
 彼の岸を来世と思っている人もあるし、現世で浄土を創りたいと
考えている人もあります。

観音院の法主さんは仏教の「十善戒」と「八正道」で彼岸に渡れ
ると言われました。
 「八正道(はっしょうどう)」とは、正見・正思惟・正語・正業
・正命・正精進・正念・正定。
 すなわち、正しい見かた・決意・正しい言葉・行為・生活・努力・
思念・瞑想のことです。
 八正道は、悟りに至る方便の船です。実践する船を傾けないよう
に乗り続けていることが大切だとも言われます。怒ると船から落ち
てしまったり、もう駄目だと安易に下船してしまわないようにする
ことが大切だそうです。

「方便(ほうべん)」とは、人を教え導く手段で真理に誘い入れ
るために仮に設けた例えで「船」と言いました。
「嘘も方便」とは目的のために利用する便宜の手段で、時に嘘を
使わねばならないこともあると言うことですが、「嘘」はいけません。
彼の岸とか此の岸、渡る船に例えたのは、全部方便です。

秋の彼岸には、来年の春の彼岸までに「やることの目標」を考え
ましょう。何事も、丁寧に親切にすれば不景気も乗り越えらるます。
受験される学生さんは、自分の目で見て、口に出して、耳で聞い
て、手で書いて、何遍も繰り返してみましょう。
自立、自活して親を泣かすことなく、世のため人のために役立つ
ような人間になりたいものです。
彼岸の都度、自分の目標を点検し実行に励まれると善いでしょう。
横着と手抜きは地獄の一丁目。
彼岸には、悪癖と悪友と切れる決心をする、健康診断を受ける吉。
禁酒禁煙禁博打、ツケで物を買うと凶。質素倹約は大事な心掛け、
礼節が人間として常に大事。


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著者・加賀 博(かが・ひろし)さん
略歴・慶應義塾大学卒業。沖電気工業梶A
  潟潟Nルートを経て独立。潟Wリオン代表取締役。
  潟Wーアップキャリアセンター取締役会長。
  これまで千社を超える企業の経営コンサルティングに携わる。
  東京商科学院理事、東京法化学院理事兼任。著書多数。
幅広く活躍されている加賀さん、仏縁厚く、観音院で得度を受け
 られ(僧名・勧善)、経営コンサルタントとして、世のため人の
 ために尽くしたいと精進されています。
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