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佛具・お供物のお話  平成13年・2001年5月号   [佛具・お供物のお話 4月号]

 −いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える




−六種供養・五具足・佛龕−




■六種供養(ろくしゅくよう)■

 私たちは、み佛(ほとけ)さまやご先祖さまを礼拝、ご供養する

ときにお供え物をします。

 お供物(くもつ)の種類は数多くありますが、閼伽(あか)・華

鬘(けまん)・焼香(しょうこう)・飲食(おんじき)・燈明(とう

みょう)の五供(ごく)がよく知られているところです。

 また、密教では塗香(ずこう)を含めて六種供養といいます。

 閼伽は水、塗香は心身を清める為に体に塗る粉末のお香、華鬘は

花、焼香はお線香や抹香(まっこう)、飲食はご佛飯や霊具膳(れ

いぐぜん)、燈明はローソクです。

 これらのお供物はそれぞれ意味を持ち、順に六波羅密(ろくはら

みつ)の布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進

(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・智慧(ちえ)を表します。



■五具足(ごぐそく)■

 佛具はみ佛さまをお祀りし、礼拝するためのお道具のことです。

その数はお飾(かざ)りを含めると、数千種にのぼるといわれます。

 佛具の中でもお供えをする為の器を供具(くぐ)といいます。

 香炉(こうろ)、花瓶(けびょう・花立て)、燭台(しょくだい・

ローソク立て)の三種が基本です。

 花瓶と燭台は左右一対で、全部合わせると五基となり、これを

「五具足」といいます。

 五具足は左右とも外側が花瓶、内側が燭台、中央が香炉になりま

す。三つ足のものは足の一本が手前にくるように、耳のあるものは

耳が左右を向くように置きます。ご家庭のお佛壇が小さい場合など

は、香炉・花瓶・燭台がそれぞれ一つずつの「三具足(みつぐそく)」

でも構いません。

 三具足は向かって右に燭台、左に花瓶、中央に香炉を置きます。

 但し、ご法事などの正式なご法要では「五具足」を用いますので

後々を考えると対(つい)の物は、あらかじめ揃(そろ)いでお求

めになっておかれると安心です。



■佛壇(ぶつだん)■

 み佛さまをお祀(まつ)りする御堂(みどう)を「厨子(ずし)」

といいます。

 佛壇(ぶつだん)は宮殿(ぐうでん)型のお厨子で、お寺の本堂

と同じように須弥壇(しゅみだん)を中心とし荘厳されたものです。

 須弥壇は佛さまの宇宙、真理世界である須弥山(しゅみせん)を

かたどったもので、ご本尊さまはこの上にお祀りされます。

 家庭でお佛壇をお祀りするようになったのは「日本書紀」に、七

世紀の終わり頃、天武天皇が「諸国家ごとに佛舍(ぶっしゃ)を作

り、佛像及び経を置き、以(もっ)て礼拝(らいはい)供養せよ」

と言われたことに始まりとされると伝えられています。佛舍は現在

の佛壇にあたります。

 昔の家にはお佛壇をお祀りする佛間(ぶつま)とよばれる特別な

部屋がありましたが、現代ではご家族の集まられる居間にお祀りさ

れているご家庭が多いようです。

    

■三尊佛龕(さんぞんぶつがん)■

 佛龕は携帯用のミニ佛壇です。

 本来は僧侶が旅先に持ち歩き、何時でも礼拝出来るように工夫さ

れたものと思われます。

 法主(ほっす)さまが考えられた三尊の佛龕「佛龕式永代供養壇」

は下部に蓮台(れんだい)を付けて遺品や教典を納めることが出

来るようになっています。

 小さいお部屋でもお祀り出来るように、高さが二十四センチ、幅

が二十センチ、扉を閉じれば十四センチの小型のものです。

 しかし、その手彫り細工は見事なもので内部の諸佛諸菩薩(しょ

ぶつしょぼさつ)は細かな表情まで丁寧に彫刻されていて、まさに

本堂と同じといえるでしょう。

 この「佛龕」は三尊舎利塔、礼牌塔、佛壇(位牌・遺骨・遺言・

系図・供養之証)、小本堂のすべてを兼ねています。

 観自在の二月号でご紹介して依頼、お問い合わせが絶えません。

 今まではみ佛さまをお祀りしたくても部屋が狭くて無理だったの

でとか、佛壇は有るけれど自分の部屋にもみ佛さまをお祀りしたい

といわれる方など様々です。

 お仕事で世界中を飛び回っておられる方から、旅先の仮住まいに

もお祀り出来る佛龕を是非にもとのお願いもありまして、思わぬ反

響の驚きと同時に、多くの皆さま方が心からみ佛さまをお慕いされ

ているのを改めて知らされた訳で本当に嬉しい限りです。                           



■五月六日午前十時の大般若転読法要では「観音院先師代々並びに

 壇信徒各位さまの有縁無縁の精霊さま」の総合供養が執行されます。

    

■大般若転読法要にご参拝されて「先祖供養」「有縁無縁精霊供養」

 の紙塔婆をお書き下さい。

 法主さま、住職さまのお気持ちで皆さま方のご供養のお願いが

 拝まれる特別法要です。



●「ご供養の申し込み」はお葉書や電子メールでもお願いできます。

 お願いされたいご供養と施主(せしゅ)のお名前を下記の様に

  書かれてお申し込み下さい。

 (ご供養される家名と施主のどちらにも「ふりがな」をお付け下さい)



  まるた

「○田家先祖供養」

  かくやま

「□山家先祖供養」

「有縁無縁精霊供養」

              まるた   かくお

   施主 ○田 □男



 住所(郵便番号)・名前(ふりがな)・生年月日を書いてお葉書か

FAX、電子メールで寺務所受付にお申し込みください。



あて先



お葉書:〒733−0032

        広島県広島市西区東観音町10−2

     観  音  院



FAX:082−232−8260 



メール:info@kannon-in.or.jp


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