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      「 ら く が き 」 その5

                       penname:ふじ絵

       カ ラ ス


 八月ともなれば、さすがに眠れぬ夜の連続である。
夕べも何度 寝返りを打ったことか。
 明け方に少し熟睡したらしく、わたし同様 喉を傷めた
ような蝉の声に起こされる。
 そういえば別の意味で、カラスも、猫も、あたり構わず、
すごい声で鳴き放つ。

 最近のカラスは面白い。 電柱のてっぺんで、
 「ココ ココ ココヨ−− コココココココ」と笑うのである。
そのうち、ごみ収集場所に二、三羽飛んで来る。
 それからは、人間対カラス、猫の戦いが始まる。

 いつぞやのテレビでの、カラスのドエライ話を思い出した。
カラスの目は、よく見えるのだろう。
 近くの電柱の上から見つめる目の怖さを、私も感じた事がある。

 何かの件で、カラスを観察して居る人の話−。
行動する度に付きまとわれ、帰宅するにも苦労したとか。
道順を変えたり乗物を利用しても、どこまでもついて来たとか。
 誠にカラスは、賢くてするどい。 九官鳥も顔負けなるか。  

 昔、市内のある橋の上流あたりで、午後の干潮時には 必ずと
言ってよいくらい砂浜の上を、沢山のカラスが舞っていた。
 上流の方に食肉用の加工場があり、小さな肉片(内臓)らしき
物が流れて来るからである。今のように設備が整ってはいなかっ
たであろうから、、、、。
 しかし、カラスにとっては御馳走であった。

 O157等のさわぎのある今日では、考えられない光景であった。
気分的には懐かしく思い出される。



     −−−−−−−−−−−−−−−−



 わたしの好きな花 −くちなし− 

 そろそろ終わりになる。

 小学生の頃、さほど広くもない庭だったけど、直径1メートル
余りの梔子(クチナシ)が、夕闇の中、白いレースを敷いたよう
に、芳ばしい香りと共に、愛らしい表情を見せていた。
 (背の低い小さな八重の品種だった。)
 傍には真っ赤なゼラニュウムも、にっこり咲いていた。

       梔子の 葉裏に密(ひそ)と 黒き蝶
                              ふじ絵




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