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Web版 月刊 観自在  いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える
運勢と処世概観      観音院 法主 鈴之僧正  
平成12年・2000年2月号

思いやりと いたわりと 不殺生

■ミレニアムとは千年祭のことだか、千年はともかく五十年後くら

いのことは考えておきたい。住職が五十年後まで生きる確率はある

が、私は五十年後に百十七歳になるので、生存率は?

▼けれども今一番気にかかることは、三十年後、五十年後の子供や

孫たちのことである。

■史上最大の財政赤字は国民一人当たりにすると四〇〇万円を超え

るかもしれない。外国からの投融資も莫大な金額で、加えて年金な

どの原資を含めて、日本に気の遠くなるようなお金が動いている。

▼再来年からは金融機関が破綻した際のペイオフも始まるらしい。

一〇〇〇万円を超える貯金を持っている人は複数の金融機関に別け

て預けることが必要になる。

■預貯金の利息と年金で生活している人には当分は冬の時代。老後

の生活設計を立てることが不可能になりつつある。

▼確定拠出型年金は自己責任で資金を運用するもので、これも難易

度が高く一般の人には難しい。

■個人個人がインターネットで資金を運用することは普通のことに

なる。さりとて株価が永劫に上がり続けることなど無いわけで、個

人の一挙手一投足がそのまま、その人の将来の幸不幸を決める。

■お寺も大変な時代に突入しつつある。葬儀や法事で日々が過ごせ

ない。一々詳説はしないが、寺に高性能のサーバーを設置して、信

徒さんの情報管理の手伝いとか、様々な情報を提供する機能を整備

しつつある。

▼別けても大切なのは「ものの考え方」で倫理道徳を復興し、過ち

少なく、幸せの多い生活を導いて行く責任がある。

※今年生まれた子供は三十年経てば世間を背負って立つことになる。

この子供たちに何を用意してやれるかが、そのまま将来の日本の姿

になる。子供の特技を伸ばし、その子が幸せに過ごせるよう環境を

整備し、深い思いやりで育てることが望ましい。

 


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