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Web版 月刊 観自在  いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える
佛具・お供物のお話  明敬 記 
平成12年・2000年11月号

ご分霊・鳴釜・御千米

ご分霊(ぶんれい)をお迎えして

観音院の十一月は毎年吉例で、ご分霊の捧持(ほうじ)祭、お初

穂(はつほ)祭が執行されます。

ご分霊をお祀(まつ)りされることは、み佛さまと共に暮らし、

祈り、佛縁を深め、魔縁(まえん)からお守り頂くこと、み教えに

より幸福へとお導き頂くことです。

 守護佛として、心の拠り所であるみ佛さまを自分の側にお祀りし

たい、自分のみ佛さまを持ちたいと願われて、多くの方がご分霊を

捧持、奉納されています。

●子安観世音菩薩(こやすかんぜおんぼさつ)さまは「子供を思う

親心をかなえて下さる佛さま」として親しまれ、子孫繁栄・家内円

満、ご親族のご守護を願われて、お祀りされています。

 また、その慈悲をあらわされて亡き方々をお浄土にお導きくださ

ることから、先祖供養のために、ご先祖さまや、幼くして亡くなら

れたお子さまの追善菩提のために拝まれる方も多いようです。

●利剣不動明王(りげんふどうみょうおう)さまは、航空・航海・

交通安全の守護佛として、親族や社員の無事を祈り、日常に車に乗

られる方、運送業を営む方などがお祀りされています。煩悩(ぼん

のう)を断ち、正しき道に導いて下さる佛さまとして信心されてい

ます。縁切り、封じ祈願、悪因縁の解脱にお力を発揮されます。

●萬倍稲荷(まんばいいなり)さまは、「世のため人のために尽く

したい」と願う人に福徳智慧をお授けくださり、商売繁盛・事業繁

栄、学業成就にご霊験あらたかです。会社やお店、ご家庭の守護神

としてお祀りされています。

●観音院のお大師さまは、厄除けのお力を強く発揮されることから

厄除大師(やくよけだいし)さまと呼ばれています。お大師さまの

導きを念じ「南無大師遍照金剛」とご宝号(ほうごう)をお唱えす

ると、不安を除き、厄難や不運、災いからお守り下さいます。

●御船霊(おふなだま)さまは利剣不動さまがご本地、航海の安全

や豊漁を祈り、船舶にお祀りされます。船を守護し、船に宿る御霊

(みたま)であり、漁業・海運等を生業とされ、海に生きる人々の

守護佛です。最近ではクルーザー

にお祀りされる方もおられます。

▼お初穂祭にご参集の皆さま方にこの秋、各地の信徒さまからご奉

納頂いた新米「お初穂米」が福徳と共にお授けされます。

]実りの秋に感謝を込めて^

 秋は全国で収穫祭、秋祭りが行われ、今年一年の実りへの感謝と

来年の無事と豊作を願います。

収穫された穀物を始め海の幸、山の幸、里の幸のお供えをして神佛

に感謝の祈りが捧げられます。

 観音院にも秋の便りが続々と届き、真心のお供えに報恩感謝のお

手紙が添えられています。

 また全国各地の皆さまから一年を通して様々な「初物」のお供え

が奉納が続きます。

 皆さまからご奉納頂いたお米は毎日のご佛飯としてお供えされる

だけでなく、七福招来の祈願がされて「御千米」としてご参拝の皆

さま方にお授けされています。

]鳴釜(なりがま)のご法要^

 毎月の1日・11日・13日・18日・21日・24日・28日のご本尊さま

のご縁日、朝10時のご法要では、「鳴釜」がご修法されます。

鳴釜から響き聞こえくる音は梵天王(ぼんてんおう)さまのお声、

梵音(ぼんのん)といわれます。

梵天さまは修行中のお釈迦さまに出会われて、み教えに帰依(き

え)され、守護神(しゅごしん)となられました。十二天(じゅう

にてん)の一として、天部(てんぶ)の最高神とされます。

梵音は佛の声、清なる音声で、汚(けが)れを除き邪気を払い、

降魔(ごうま)、降伏(ごうぶく)の強い力を持っています。梵音

を聞くと心中の悪いものが清められ、心身が軽くなり、頭が冴えま

す。

▼ご法要では内陣(ないじん)にて鳴釜の霊気を頂いた錫杖(しゃ

くじょう)のお加持があります。皆さまには合掌されて「錫杖のお

加持」をお受けください。特別にお加持をしてもらいたい箇所があ

る時には、ご遠慮なく僧侶にお願いされてください。

▼鳴釜でご祈祷(きとう)された御千米(おせんまい)はご参拝の

皆さま方にお授けしています。鳴釜の炊いたご飯を食べると元気が

出ると言われています。お粥(かゆ)にされたり、お米に混ぜてご

飯に炊かれて、ご家族で頂かれて心身ともに元気になりましょう。

◆お便りご紹介◆

]鳴釜のお蔭を頂いて^

「長く寝たきりの義母に頼まれてお参りした折り、初めて鳴釜の御

千米を頂きました。鳴釜のお米を食べると元気を頂けると言われ、

義母に食べさせたところ、日頃の食の細さが嘘のようにあっと言う

間に食べてくれました。

 気弱になっている義母に少しでも元気になって貰いたくて、乞わ

れるまま毎回、観音院に御千米を頂きにあがりました。

 七月も終わりのご法要で、不思議なことに鳴釜の音が胸の奥深く

に響き、ただ唯ありがたく思えて涙があふれ止まりませんでした。

 その日、帰宅すると驚いたことに、義母が床に起き上がっていて

笑顔で迎えてくれました。それ以来、少しずつではありますが体力

を付いてきて、先日は伝い歩きではありますが、自分でトイレにま

で行くことができました。家族一同、驚く限りでございます。

 これも一重にご住職さまを始めご僧侶方が、まるでご自分の親の

ように案じて祈って下さったお蔭で、み佛さまのお力を頂けたのだ

と思っております。本当にありがとうございました。  淑子」

■御千米は薬ではありませんから、食べて病気が治るというもので

はありません。どうしても科学では証明のつかない不思議なことも

起き、皆さまがおかげを頂かれて、それは、嬉しいことでもありま

す。 皆さま方のお願いごとが一日も早く叶い、み佛さまのご加護

を頂かれ、幸せになって頂けるように僧侶職員一同、一心に祈り続

けたいと思っております。

 


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