Web版 月刊 観自在 [月刊「観自在」総目次]
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佛具・お供物のお話
平成14年・2002年5月号 [佛具・お供物のお話
平成14年4月号] [佛具・お供物のお話 平成14年6月号]
−いたわり 慈しみ 思いやり 相手の立場で考える−
−教典・大般若会・先祖供養− ■教典(きょうてん)■ お教典は佛教だけでなく色々な宗教にありますが、今回お 話しする教典は正確には佛教の聖典(佛典・ぶってん)のこ とです。 突然ですが、ここでクイズです。 佛教の教えを知る上で大切な教典ですが、お釈迦(しゃか) さまはお教典を読まれたり、あげられたりしたことがあるで しょうか? 正解は「いいえ」です。 では、どうして、何時(いつ)ごろ教典は出来たのでしょ うか。 佛教の教典は数多くありますが、これらはお釈迦さまが、 弟子(でし)や衆生(しゅじょう・人々)の為に説かれた説 法(せっぽう)です。 お釈迦さまがご存命の頃は、お釈迦さま自身や直弟子たち が法を説いて下さっていたので必要がなかったのです。 お釈迦さまのご入滅(にゅうめつ)の後も、しばらくは、 弟子から弟子へと口述(こうじゅつ)により伝えられていま した。 しかし、年月を経るうちに段々と内容が定かではなくなっ てきます。そこで、その教えを知る弟子たちが集まり数カ月、 あるいはそれ以上の年月をかけて、間違いはないかと確かめ ながら編纂(へんさん)され、現在のお教典の基(もと)に なるものが出来たのです。 お経(きょう)が「如是我門」で始まることが多いのは、 「私はこう聞いた」という意味で、普通「にょぜがもん」と 読まれますが、理趣経の始まりでは「じょしがぶん」と読み ます。これは中国の言葉、漢音(かんおん)と呉音(ごおん) の違いなのですが、この説明はまたの機会にいたしましょう。 ■大般若転読法要■ 般若心経が、般若経の中のお経であるのはご存じの方もい らっしゃると思いますが、般若経は実はとても膨大な教典な のです。 西遊記(さいゆうき)でお馴染みの、玄奘三蔵(げんじょ うさんぞう)さまが中国に持ちかえられて十八年余りかかっ て、やっと千三百三十五巻を訳されたとのこと。 大般若経六百巻はその半分ですが、それでも随分と長いお 経です。 観音院では紺赤それぞれ六百巻、合わせて千二百巻の転読 法要を毎月、第一日曜日の午前十時から執行しています。 大般若転読法要は「生涯に一度会えれば運が良い」という ほど特別な功徳(くどく)ある法要です。 そのとても有り難い大般若会が毎月行われているのです。 毎月欠かさずお参りされている方も多くおられて、大変な功 徳を頂かれているわけで、本当に仏縁(ぶつえん)の厚い方 だと思います。 大般若会は、何方さまにも、皆さまお会い頂けます。この 善きご法縁(ほうえん)に是非一度お会いになり、良運を授 かりましょう。 ■まことの道■ 観音院の常用教典である「まことの道」は、法主(ほっす) さまが現代の言葉で、私たちにも理解しやすいように書かれ たものです。 「朝のことば」は毎日、声に出して読む習慣にされ、一日 の心掛けとされるとより良い縁を育みます。 また、ホームページは世界中からアクセスがあり、メール も英語やフランス語を始めとして各国の言葉で送られてきて います。「まことの道」を希望される方も多く、出来れば英 語版「まことの道」も作りたいとおっしゃっています。 ■ご供養(くよう)の心■ 先日のことですが、信徒さんからこのような質問をされま した。 それは日頃から、朝夕にご佛壇(ぶつだん)にご挨拶され ている小学生のお孫さんのことでした。 ある日、そのお孫さんがハンバーガーを買って帰られまし た。 そして、それを食べる前にご佛前にお供えしてから自分が 食べたのですが、ハンバーガーには肉が入っているのでお供 えしてはいけないとは思うし、しかし、折角の子供の気持ち を傷つけたくはないしと随分と悩まれたそうです。 皆さんもご存じのように佛教では、生臭物(なまぐさもの・ 肉や魚)はお供えしない事になっています。 どのようにお答えしようかと迷いまして、法主さまにお尋 ねいたしましたら「自分が好きで買って来た物を、食べる前 に佛さまに一寸お供えしてから食べると言うのはとても良い ことです」とおっしゃいました。難しく考える必要は無い、 気持ちの問題だと「一番大切なお客さまをお迎えする時には どうするか、み佛さまには更にそれ以上に心を込めておもて なしをすれば良い」と教えて頂きました。 法主さまも子供の頃、ご本尊さまの前に、お刺し身を一皿 お供えされたというお話を伺いました。 法主さまは、ご幼少の頃から、み佛さまが大好きでいらっ しゃって、丁度、美味しそうなお魚があったので、是非、み 佛さまにも差し上げたいと思われたのだそうです。 ですから、お供えがハンバーガーでも良いのです。大事な のは、お孫さんがみ佛さまをお慕いして大切に思う、思いや りの心なのです。 但し、このお話は、肉や魚を進んでお供えしなさいという 意味ではありませんので、念のため。 ■五月は先祖供養・有縁供養の月■ 五月は法主さま、院主(いんじゅ)さまのご両親のご命日 (めいにち)にあたる月です。 法主さまは、ご自分のご両親や先祖、観音院の先師(せん し)の為だけの供養にはされず、五月を壇信徒の皆さま方、 すべての方の「先祖供養、有縁(うえん・水子)供養の月」 とされました。 五月五日の大般若会に参拝されました皆さま全員に「先祖 供養、有縁供養の紙塔婆(かみとうば)」をお書き頂いてい ます。 婚気(こんけ)と実家(じっか)のある方は両方の紙塔婆 を書かれてご供養をお願いされて下さい。 この日の紙塔婆には、ご供養料のお供えは要りません。法 主さまと院主さまが、お気持ちで拝(おが)んで下さいます。 日頃、先祖供養や有縁供養をされていない方には、この善 きご縁に会われ、ご供養のお願いをいたしましょう。
■五月五日午前十時の大般若転読法要では「観音院先師代々並びに 壇信徒各位さまの有縁無縁の精霊さま」の総合供養が執行されます。 ■大般若転読法要にご参拝されて「先祖供養」「有縁無縁精霊供養」 の紙塔婆をお書き下さい。 ●法主さま、住職さまのお気持ちで、皆さま方のお願いが拝まれる 特別法要です。
■ご祈願やご供養の申込み、「まことの道」、「観自在」の購読は 郵送、FAX、電子メールでもお願い出来ます。
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